忍者ブログ
by ST25
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

 山口二郎 『ブレア時代のイギリス(岩波新書、2005年)
 
 
 新書を読む【新書週間】の8冊目。今日が【新書週間】最終日。
 
 
 発売当初に買って途中まで読んだが、あまりおもしろくなくて読み止めていた本。

 最後まで読んだが、やっぱり、あまりおもしろくなかった。

 ブレア労働党政権の前史、福祉、民主主義、外交などについて簡単に紹介して評価を加えている。

 いかんせん全体的に学生のレポートみたいに表面的な分析で根拠薄弱な内容。あたかも現地の新聞の記事や特集をまとめただけなような感じさえある。

 実際、政策を評価する視点も、マクロな統計の数字を持ち出したり、ミクロな一事例を持ち出したりと、恣意的。

 数ヵ月間イギリスに滞在したときに見聞したことを随所に入れながら書いているが、ジャーナリスティックな現地報告に徹するのか、学者としての分析に重きを置くのか、著者の中ではっきりと定まらないままに書いている印象を受ける。

 ブレア政治について知りたければ、もっと早くに書かれた他の本を読んだ方が良い。この本は2005年に書かれたにしては、ブレアの成果を集中的に検討しているわけではないし、これまでのブレアに対する認識を改めるような内容もあまり見られない。

 ブレア首相は、イラク戦争への参加以来イギリス国内での支持を落とし、先日の統一地方選での大敗で退陣要求がさらに強まっている。ついに落日のときを迎えそうである。そんなブレア首相の成功と失敗に関する分析はこれからたくさん出てくるだろう。それらには注意を払いたい。

 それにしても、かのブレア首相にも落ちぶれるときが来た。その一方で、小泉首相が依然高い人気を誇っているのには目を引く。しかし、ブレアの場合、政権獲得からすでに9年も経っている。どんなリーダーも“時間”という敵には勝てないのだろう。

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
09 2024/10 11
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
最新コメント
[10/20 新免貢]
[05/08 (No Name)]
[09/09 ST25@管理人]
[09/09 (No Name)]
[07/14 ST25@管理人]
[07/04 同意見]
最新トラックバック
リンク
プロフィール
HN:
ST25
ブログ内検索
カウンター
Powered by

Copyright © [ SC School ] All rights reserved.
Special Template : 忍者ブログ de テンプレート and ブログアクセスアップ
Special Thanks : 忍者ブログ
Commercial message : [PR]