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    <title>SC　School</title>
    <description>by ST25</description>
    <link>http://scschool.blog.shinobi.jp/</link>
    <language>ja</language>
    <copyright>Copyright (C) NINJATOOLS ALL RIGHTS RESERVED.</copyright>

    <item>
      <title>小川哲 『ゲームの王国（上・下）』</title>
      <description>&lt;p&gt;&lt;span style=&quot;font-size: large;&quot;&gt;&lt;ins&gt;&amp;nbsp;&lt;strong&gt;小川 哲 『&lt;a&gt;ゲームの王国（上・下）&lt;/a&gt;』&amp;nbsp;&lt;/strong&gt;（ハヤカワ文庫、2019年）&lt;/ins&gt;&lt;/span&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ポル・ポトに率いられたクメール・ルージュがカンボジアを支配しつつあった１９７０年代。そして、時代が進み２０２０年代。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　実際の歴史を取り入れながらオリジナルで壮大なSF小説が創造されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　素晴らしい才能をもった若き小説家（１９８６年生）による渾身の傑作。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　国を率いるリーダーの隠し子であるソリヤ（クメール語で太陽の意）、そして、その娘リアスメイ（クメール語で光の意）。対するは、貧村で生まれた天才ムイタックと、その兄テイウン。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その両者が協同の時代を経て、因縁を背負うようになる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そこに、脳波を利用した新しいゲームが開発され&amp;hellip;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　カンボジアを舞台にした小説を書くという新しいチャレンジを成功させ、まだ発展途上だった時代の東南アジアの雰囲気が見事に伝わってくる。そこに、独裁者が支配する時代背景による荒々しさと緊張感が加味され、独特な世界観を味わえる小説になっている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　SF小説（『ユートロニカのこちら側』）でデビューした著者らしく、SF的な全く新しい〝ゲーム&amp;rdquo;がストーリーに未来感を出していて、小説に奥行きを出している。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　著者の作品は全作品を追うこと確定。素晴らしい才能の登場に興奮を感じる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　#小川哲　#ゲームの王国　#SF小説　#クメール　#カンボジア　#リアスメイ　#ムイタック&lt;/p&gt;</description> 
      <link>http://scschool.blog.shinobi.jp/%E6%9C%AC%EF%BC%88%E6%96%87%E8%8A%B8%EF%BC%8D%E6%97%A5%E6%9C%AC%EF%BC%89/%E5%B0%8F%E5%B7%9D%E5%93%B2%20%E3%80%8E%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%81%AE%E7%8E%8B%E5%9B%BD%EF%BC%88%E4%B8%8A%E3%83%BB%E4%B8%8B%EF%BC%89%E3%80%8F</link> 
    </item>
    <item>
      <title>高野和明 『ジェノサイド』</title>
      <description>&lt;p&gt;&lt;span style=&quot;font-size: large;&quot;&gt;&lt;ins&gt;&amp;nbsp;&lt;strong&gt;高野 和明 『&lt;a&gt;ジェノサイド（上・下）&lt;/a&gt;』&amp;nbsp;&lt;/strong&gt;（角川文庫、2013年）&lt;/ins&gt;&lt;/span&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　初出は２０１０年の雑誌『野生時代』。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　アフリカの部族に突然変異によって新しい人類が誕生する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その新人類な子供は我らホモサピエンスよりはるかに優れた知能を有している。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　それを知ったアメリカ政府はどう対応するのか？&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そしてそれに立ち向かう日本の薬学の大学院生、アメリカ人傭兵などを描く壮大なミステリー。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　とてもおもしろい。物語としてもおもしろいし、知的な思考実験・新しい問題提起としてもおもしろい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　動物愛護、生物多様性を無邪気に唱えている人たちは、人類をはるかに上回る知性を有した新人類の誕生にどう対応するのだろうか？　もしその優秀な新人類が現在の人類を滅ぼそうとしてきたらどうする？　呑気に共生を探るとか言うのだろうか？&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この小説に登場するアメリカ政府――書かれた年代的にブッシュ政権をイメージしていると思われるが、おそろしいほどトランプ政権とも類似している――の対応も十分に理解できる。というより正解なのではないかとさえ思う。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　楽しみながら新しい重大な問題に気付かせてくれる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　これこそまさに意味のある小説と言えるだろう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;/p&gt;</description> 
      <link>http://scschool.blog.shinobi.jp/%E6%9C%AC%EF%BC%88%E6%96%87%E8%8A%B8%EF%BC%8D%E6%97%A5%E6%9C%AC%EF%BC%89/%E9%AB%98%E9%87%8E%E5%92%8C%E6%98%8E%20%E3%80%8E%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%8E%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%89%E3%80%8F</link> 
    </item>
    <item>
      <title>ルイス 『後悔の経済学』</title>
      <description>&lt;p&gt;&lt;span style=&quot;font-size: large;&quot;&gt;&lt;ins&gt;&amp;nbsp;&lt;strong&gt;M. ルイス 『&lt;a&gt;後悔の経済学ーー世界を変えた苦い友情&lt;/a&gt;』&amp;nbsp;&lt;/strong&gt;（渡会圭子訳／文春文庫、2022年）&lt;/ins&gt;&lt;/span&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　人間が不合理で愚かなことは誰もが実感を伴って知っている。しかし、そこに規則性を見出し、それを科学的な理論として構築しようとした人はいなかった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エイモス・トヴェルスキーとダニエル・カーネマンは人間の不合理な行動を理論化し、行動経済学の基礎を築いた。この本ではその2人の共同研究あるいは人生のストーリーを追っている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　原題は、Michael Lewis &quot;The Undoing Project&quot; (2017)。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　作者のマイケル・ルイスは『マネー・ボール』、『世紀の空売り』が日本でもとても有名。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さすがはマイケル・ルイス。2人の人生を興味深く追いながら、不合理な行動の心理学や行動経済学が発展していく過程も追われていて、二重におもしろい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　イスラエル出身の2人の人生は普通の学者人生とは異なっている。ナチスの迫害を逃れ、中東戦争を戦い、イスラエルで研究成果をあげ、そして、アメリカの大学へ渡る。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　才気あふれる2人の共同研究の様子もスリリングだ。天才同士が作り上げる異様な世界へ入ることは他の誰も許されない。そんな異世界で理論が磨き上げられていく。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そんな2人に訪れる「離別」。ドラマチックだ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　カーネマンは聞いたことがあるけど、トヴェルスキーって誰？という疑問もこの本を読めば解消する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そして、人生の物語をおもしろく読みながら、行動経済学の基礎も学ぶことができる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;/p&gt;</description> 
      <link>http://scschool.blog.shinobi.jp/%E6%9C%AC%EF%BC%88%E7%B5%8C%E6%B8%88%EF%BC%89/%E3%83%AB%E3%82%A4%E3%82%B9%20%E3%80%8E%E5%BE%8C%E6%82%94%E3%81%AE%E7%B5%8C%E6%B8%88%E5%AD%A6%E3%80%8F</link> 
    </item>
    <item>
      <title>谷崎潤一郎 『細雪（上）』</title>
      <description>&lt;span style=&quot;font-size: 20px; color: #0000ff;&quot;&gt;&lt;ins&gt;&amp;nbsp;&lt;/ins&gt;&lt;/span&gt;&lt;span style=&quot;font-size: 20px;&quot;&gt;&lt;ins&gt;&lt;strong&gt;谷崎潤一郎 『&lt;span style=&quot;color: #000000;&quot;&gt;&lt;a&gt;&lt;span style=&quot;color: #000000;&quot;&gt;細雪（上）&lt;/span&gt;&lt;/a&gt;&lt;/span&gt;』&amp;nbsp;&lt;/strong&gt;&lt;/ins&gt;&lt;/span&gt;&lt;span style=&quot;font-size: 20px; color: #000000;&quot;&gt;&lt;ins&gt;（新潮文庫、1955年）&lt;/ins&gt;&lt;/span&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
　日本で最初のノーベル文学賞受賞を間近にして逝去してしまった作家の代表作。（ノーベル文学賞選考過程の事情に関しては都甲幸治『ノーベル文学賞のすべて』に詳しい。）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　１９３０年頃の関西。旧家の４姉妹（20代～30代）の人間模様を描いている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　大作家らしく描写はわかりやすく見事で、すらすらと読み進めることができる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　かつての日本らしい（？）過剰なほどの気遣いや自意識、そして、その過剰な意識から下される下衆な他人批評。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　はたしてこれを「日本的繊細さ」と言っていいものだろうか&amp;hellip;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　かつての日本を生き生きと描いたという歴史的な価値はあるだろけれど、現在読んでおもしろみを感じるような類の小説ではないと思った。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　話の展開が大きくあるわけではないということで、上巻でストップ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
</description> 
      <link>http://scschool.blog.shinobi.jp/%E6%9C%AC%EF%BC%88%E6%96%87%E8%8A%B8%EF%BC%8D%E6%97%A5%E6%9C%AC%EF%BC%89/%E8%B0%B7%E5%B4%8E%E6%BD%A4%E4%B8%80%E9%83%8E%20%E3%80%8E%E7%B4%B0%E9%9B%AA%EF%BC%88%E4%B8%8A%EF%BC%89%E3%80%8F</link> 
    </item>
    <item>
      <title>ウォリック 『ブラック・フラッグス（上・下）』</title>
      <description>&lt;p&gt;&lt;ins&gt;&amp;nbsp;&lt;strong&gt;J. ウォリック 『&lt;a&gt;ブラック・フラッグスーー「イスラム国」台頭の軌跡（上・下）&lt;/a&gt;』&amp;nbsp;&lt;/strong&gt;（伊藤真訳／白水社、2017年）&lt;/ins&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「イスラム国」へとつながる組織の創設者ザルカウィの生い立ちからイスラム教過激派として活動するまで。&lt;br /&gt;
　親米派であるヨルダンのアブドゥッラー王子の板挟みの苦悩。&lt;br /&gt;
　ザルカウィの行方を追う担当になったCIAのネイダ・バコス。&lt;br /&gt;
　イラクで活動する米軍特殊部隊司令官のマクリタス大将。&lt;br /&gt;
　イスラム国のリーダーとなったバグダディ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　副題である『「イスラム国」台頭の軌跡』を、イスラム国の内部だけを取り上げるのではなく、上記のような多様な登場人物や組織・国家に焦点を当てることで明らかにしている傑作。ピュリッツァー賞受賞作。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　イスラムvs欧米という単純な図式に落とし込んで安穏に浸ることがない。また、「過激派」の一語で理解した気になることもない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　それぞれに様々な立場・状況が絡み合っている複雑さをとても分かりやすく描いている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本書のメインテーマではないが、イスラム教の中の考えの違いもそれなりに理解することができる。スンナ派とシーア派はもちろんのこと。世俗派と過激派、イスラム国に対するイスラム教指導者たちの批判なども。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　日本でそんなに話題になった本だとは思えないけれど、もっと広く読まれるべき傑作。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　個人的には、この本以来、白水社の歴史もので、上下巻に分かれている読み応えがあるものにはまってしまった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　&lt;/p&gt;</description> 
      <link>http://scschool.blog.shinobi.jp/%E6%9C%AC%EF%BC%88%E6%94%BF%E6%B2%BB%EF%BC%89/%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%20%E3%80%8E%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%B0%E3%82%B9%EF%BC%88%E4%B8%8A%E3%83%BB%E4%B8%8B%EF%BC%89%E3%80%8F</link> 
    </item>
    <item>
      <title>シャブウォフスキ 『踊る熊たち』</title>
      <description>&lt;p&gt;&lt;ins&gt;&amp;nbsp;&lt;strong&gt;W. シャブウォフスキ 『&lt;a&gt;踊る熊たちーー冷戦後の体制転換にもがく人々&lt;/a&gt;』&amp;nbsp;&lt;/strong&gt;（芝田文乃訳／白水社、2021年）&lt;/ins&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　前半。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
　ブルガリアで以前から存在していた「踊る熊」。熊を調教して手なずけ、芸をさせて小銭を稼ぐ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そんな伝統的な「踊る熊」が動物愛護の観点から禁止される。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　代々受け継がれてきた熊使いの人たちの不満。家族同然の熊を取り上げられること、そして、苦しくなる生活への怒り。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　他方、熊を自然に返すべく訓練をする動物愛護団体の苦悩。家族同然の熊をいかにして引き取るか。自由を急に与えられた熊をいかにして自然界で生きていけるように訓練するか。熊たちは、むしろ、熊使いに飼いならされていたときの行動をしようとさえする。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そんな、熊使いと動物愛護団体のそれぞれの人間模様がとてもリアリティをもって描かれていて、どんどん読み進んでしまう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ここにはあらゆる普遍的な問題が含まれているように感じる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　人間対動物（どっちを優先すべきか？）、野生対飼育（どっちが動物には良いのか？）、理想（倫理）対現実（生活）、そして、自由対管理（自由は意外と辛いのではないか？）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　後半。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　そんな「自由の受容」をめぐって同種の問題が冷戦後に民主化した国々で起こっている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　キューバ、ポーランド、ウクライナ、コソボ、ギリシャなど自由を与えられた国で起こっている現実の一側面を、庶民の声を通して伝える。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　後半部は、政治的背景の説明が少なく、少々わかりにくさがある。また、庶民の声を通して伝えるため、その意見や境遇がどれほどの普遍性を有しているのかがわからない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そんなわけで、前半の「踊る熊たち」の話ほどは構図が見えてこず、切れ味が劣るように感じた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　とはいえ、調教されていた熊に自由を与えることと、非民主的な国に自由を与えることに、同種の問題を見出し、それを一冊にまとめる構想はおもしろい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;/p&gt;</description> 
      <link>http://scschool.blog.shinobi.jp/%E6%9C%AC%EF%BC%88%E7%A4%BE%E4%BC%9A%EF%BC%89/%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%96%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%95%E3%82%B9%E3%82%AD%20%E3%80%8E%E8%B8%8A%E3%82%8B%E7%86%8A%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%80%8F</link> 
    </item>
    <item>
      <title>田中拓道 『リベラルとは何か』</title>
      <description>&lt;span style=&quot;font-size: 20px;&quot;&gt;&lt;ins&gt;&amp;nbsp;&lt;strong&gt;田中拓道 『&lt;a&gt;リベラルとは何か&lt;/a&gt;』&amp;nbsp;&lt;/strong&gt;（中公新書、2020年）&lt;/ins&gt;&lt;/span&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
　日本ではいつの間にか否定的な意味を込めて使われるようになった「リベラル」だが、当然、それまでは学術的な用語として、一つの立派な立場を表すもとして用いられていた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本書はリベラルが誕生した１７世紀から、紆余曲折を経て現代にいたる歴史を思想史的に追っている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　王や国家の介入を排すべきだとする古典的自由主義。アダム・スミスの「神の見えざる手」はその考えを象徴的に表している。そして、それが国家による社会保障を求める考えへと変容していく。そうして社会権や福祉国家が誕生した。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　１９７０年代に先進国で一定の経済成長を成し遂げたからか、文化的なリベラルが盛り上がりを見せる。多様な価値観の肯定を求めて、あらゆる分野で社会運動が盛り上がった。反核、環境、女性解放などだ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ここまででもリベラルという言葉の多義性が垣間見える。どこをとって語るかで議論は全く違ったものになる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そんな危ういリベラルに関して、著者はさらに議論を進める。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　すなわち、排外主義ポピュリズムが台頭するメカニズムに関する研究、そういう情勢の中でのリベラルの取りうる針路といったものまで論じている。もちろん、これは仮説や一つの見識にすぎないが、現代におけるリベラルを考える一つの視角を与えてくれる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　レッテルを貼られてしまったリベラルが今後の日本でも生き残れるか、それともここで消滅してしまうかは、新たな道をリベラル派が提示できるか否かにかかっているだろう。イギリス労働党が「第三の道」を提示（採用）して生き延びたようなことが日本で起こるのだろうか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　荒れ地であれば可能性は開かれていると思うのだが。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
</description> 
      <link>http://scschool.blog.shinobi.jp/%E6%9C%AC%EF%BC%88%E6%94%BF%E6%B2%BB%EF%BC%89/%E7%94%B0%E4%B8%AD%E6%8B%93%E9%81%93%20%E3%80%8E%E3%83%AA%E3%83%99%E3%83%A9%E3%83%AB%E3%81%A8%E3%81%AF%E4%BD%95%E3%81%8B%E3%80%8F</link> 
    </item>
    <item>
      <title>山本昭宏 『戦後民主主義』</title>
      <description>&lt;span style=&quot;font-size: 20px;&quot;&gt;&lt;ins&gt;&amp;nbsp;&lt;strong&gt;山本昭宏 『&lt;a&gt;戦後民主主義&lt;/a&gt;』&amp;nbsp;&lt;/strong&gt;（中公新書、2021年）&lt;/ins&gt;&lt;/span&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
　時代によってその意味が変遷している「戦後民主主義」。この言葉を軸に、戦後から現代までの政治の動き・社会の状況と、それに対する論壇の言説・文化界（映画、小説、歌など）の反応を追っている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　政治の流れがメインに書かれるのではなく、あくまでメインは論壇の言説や文化界の反応。したがって、取り上げられている人物は、黒澤明、南原繁、筑紫哲也、吉野源三郎、阿久悠、丸山眞男、清水幾太郎、松下圭一、吉本隆明、大江健三郎、高坂正尭、庄司薫、高畠通敏、久米宏、西尾幹二、山田洋次、大塚英志など。名前を見るだけでワクワクする面々。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この中には、正直、名前は聞いたことあるけれどその主張やその主張の文脈を知らない人もいる。そういう人がどういう文脈でどういう主張をしたのかが歴史の中に位置づけられていて、とても勉強になる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　筆者は１９８４年生まれであるため、戦後の言説の多くは実体験として知っているわけではない。しかし、だからこそ、どちらかのイデオロギーに与することもなく、一歩下がった冷静な視点で書くことができている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また、戦後から冷戦終結くらいまでの描写は当時の対立の熱さを伝えてくれるものも多く、読み物としてもおもしろい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　翻って、現在の言論界の対立は左右どちらにしても一方的にがなり立てているだけでのように思える。そして、ほとんどの国民はその極端な主張から一歩引いて見ているといった様相を呈している。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　これが平和の証なのか崩壊への序章なのか、果たしてどちらなのだろうか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
</description> 
      <link>http://scschool.blog.shinobi.jp/%E6%9C%AC%EF%BC%88%E6%94%BF%E6%B2%BB%EF%BC%89/%E5%B1%B1%E6%9C%AC%E6%98%AD%E5%AE%8F%20%E3%80%8E%E6%88%A6%E5%BE%8C%E6%B0%91%E4%B8%BB%E4%B8%BB%E7%BE%A9%E3%80%8F</link> 
    </item>
    <item>
      <title>竹中治堅 『コロナ危機の政治』</title>
      <description>&lt;span style=&quot;font-size: 20px;&quot;&gt;&lt;ins&gt;&amp;nbsp;&lt;strong&gt;竹中治堅 『&lt;a&gt;コロナ危機の政治&lt;/a&gt;』&amp;nbsp;&lt;/strong&gt;（中公新書、2020年）&lt;/ins&gt;&lt;/span&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
　新型コロナウイルス感染者が中国で見つかった２０１９年末から、菅内閣が誕生した２０２０年９月までの新型コロナウイルスをめぐる日本政府、地方自治体の対応を、主に新聞報道や政府発表など客観的な資料をもとに丹念にたどった本。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　新型コロナをめぐっては実にいろいろなことがあったため、記憶がすり替えられたり、忘れ去られたりしていることも多いと思われる。それを修正したり、確認したりするのに役立つ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　政治学者である筆者が導き出した結論は、①新型コロナをめぐっては、制度的に地方自治体の権限が強く、首相の権限は限定的だった、②新型コロナの対応では、保健所や検査体制や医療体制などキャパシティの限界が政策決定に大きな制限を課していた、という２点。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　どちらも目新しさはない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　個人的には、安全重視で慎重な安倍首相と経済活動重視の菅官房長官の対照的な考えがおもしろかった。もしこのことがもっと世間に知れわたっていたら、国民は菅氏を支持しなかっただろう。そして、菅内閣の誕生もなかったかもしれない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また、医療業界・医療体制ばかりを考え、国民の健康は二の次にしている（ように見える）厚生労働省の対応は相変わらずだなという趣深さがあった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　正直、本としては、物語性があるわけでもなく淡泊な記述が続くため、おもしろみはあまりない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　とはいえ、この早い時期に政府の対応の詳細をまとめた本が登場したことの意義は、後々気づかれていくのではないかと思う。特に分析対象が短いからこそ、その分、分析が細かくなり、より正確な把握を可能としてくれる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　国の一大事にどのように政治が行われたのかは歴史的に重要なことだ。東日本大震災のときは民主党政権だったこともあり、いまだに政府の対応に関して様々な言説が飛び交い、もはや何が事実だったのか誰もわからない状況になってしまっている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そういうことにならないために有意義な本。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
</description> 
      <link>http://scschool.blog.shinobi.jp/%E6%9C%AC%EF%BC%88%E6%94%BF%E6%B2%BB%EF%BC%89/%E7%AB%B9%E4%B8%AD%E6%B2%BB%E5%A0%85%20%E3%80%8E%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E5%8D%B1%E6%A9%9F%E3%81%AE%E6%94%BF%E6%B2%BB%E3%80%8F</link> 
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    <item>
      <title>黒木登志夫 『新型コロナの科学』</title>
      <description>&lt;span style=&quot;font-size: 20px;&quot;&gt;&lt;ins&gt;&amp;nbsp;&lt;strong&gt;黒木登志夫 『&lt;a&gt;新型コロナの科学&lt;/a&gt;』&amp;nbsp;&lt;/strong&gt;（中公新書、2020年）&lt;/ins&gt;&lt;/span&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
　新型コロナウイルスが広がり始めて一年近くが経つ頃に書かれた本。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　執筆時点での（英文のものも当然含めた）科学的研究の知見を踏まえて書かれている。まさにタイトル通り。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　内容も、パンデミックの歴史、ウイルスとは何か、新型コロナウイルスについての初歩的な知識（感染ルート、症状、発症者と無症状者の違い、アジアと欧米の比較、集団免疫、再生産数など）、ワクチン、日本政府の対応、外国政府の対応と、網羅的。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　したがって、いろいろな情報が飛び交い、なおかつ、蔓延当初の不正確な情報も混ざる新型コロナについての基本的な知識が得られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「基本的な知識」とはいっても、日々のマスコミによる報道では得られない知識も多く、とても有益。新型コロナについて語るなら、これくらいは知っておかないと恥ずかしい思いをすることになりそう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
</description> 
      <link>http://scschool.blog.shinobi.jp/%E6%9C%AC%EF%BC%88%E7%90%86%E7%A7%91%EF%BC%89/%E9%BB%92%E6%9C%A8%E7%99%BB%E5%BF%97%E5%A4%AB%20%E3%80%8E%E6%96%B0%E5%9E%8B%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E3%81%AE%E7%A7%91%E5%AD%A6%E3%80%8F</link> 
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