by ST25
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今年読んだ本の中のベスト3。(手短に。今年の回顧はまた明日にでも。)
〈2007年に読んだ本・ベスト3〉
① 山形浩生 『新教養主義宣言』
(河出文庫、2007年/感想記事)
② 吉岡忍 『M/世界の、憂鬱な先端』
(文春文庫、2003年/感想記事)
③ K.アッカー 『血みどろ臓物ハイスクール』
(渡辺佐智江訳/白水社、1992年/感想記事)
①は、雑文集にして素晴らしき思想書。ある個人が個人であることの有意味性を攻撃的なまでに伝えてくる。その反射的効果として、世に溢れるある個人が個人であることの無意味性の存在も伝える。出会って以来、思考においても読む本においてもかなりの影響を受けた。最良の味方であり最強の敵でもある。購入以来、文字通り“座右の書”だった。中でも「プロローグ」は少なくとも10回は読んでいる。
②は、宮崎勤を追った渾身のノンフィクション。“変人”宮崎勤を通して人間の真理にまで到達している。全てを引き受けつつ読むには、相当の体力を要する。
③は、人間の全てをさらけ出し、そこにあるカオスと秩序、ちっぽけさと壮大さを描きだした小説。現在絶版。
今年は、人間というものをとことんまで突きつめたこの3冊が圧倒的に素晴らしかった。4位以下の名を挙げるのもはばかられる。
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