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『別冊ジュノンパーソナルブック 奥菜恵』 (主婦と生活社、1997年)
あらかじめ言っておくと、先週末に部屋を整理してたらこの雑誌を見つけて、ちょうど10年前のだったからこれを4月1日にちょっとした冗談として取り上げようと思ってたら、昨日になって「エロエロなこと告白本 奥菜恵が復帰」(スポニチ)なんていうニュースが飛び込んできて、せっかくの企みが台無しになった。( 誰も取り上げないところで取り上げることにおもしろみがあるのであって、流行の話題に乗ったところで何にもおもしろくない。)
けど、せっかくだから書いておこう。そして、以下で書く内容が告白本で全否定されるなんていうことになりかねないリスクも恐れず書きたいことを書いていこう。
この雑誌(ムック)は奥菜恵が18歳になるのを記念して作られたもの。母親のインタビューや小さい頃の写真もある生い立ちからの成長記、17歳最後の水着グラビア、18歳の誕生日の一日密着、私物大公開、出演作品リスト、プライベートの散歩風のグラビア、私服姿の写真、Q&A、シールの付録など、盛りだくさんの内容。(で1200円!) グラビアも、変に奇をてらったものではなく、笑顔溢れる魅力的なものばかり。
2冊持ってるうちの1冊には表紙にサインが入っている。サイン会かサイン本手渡し会のどちらかで手に入れたものだろう。と思って調べたら、「サイン本手渡し会」(@紀伊国屋・新宿南店)だった。( 思い出した。列に並んでるとき、奥菜恵がイメージキャラクターを務めていた大和銀行や所属事務所に対する(真っ当な)文句を言ってる人がいたんだった。)
この雑誌の中でレポートされてるイベント(@石丸電気ソフトワン)もそうだけど、この人/所属事務所がやるのは、握手会でもサイン会でもなく、「手渡し会」ばかりだった。本人から渡されるだけ。その間5秒(も行くか?)。すごい。でも、その(売り方の)結果として、このアイドルは、ファンとの良好な関係が全く築けていなかったと思う。(これはファンにとってもアイドル本人にとっても悲劇だったと思う。)
ここで、あまりに個人的な話で恐縮だけど、この雑誌に影響を受けて行動に移したことがあったのは懐かしい思い出だ。それは、「私物大公開」で紹介されている4つのうちの2つであるCDと香水。お気に入りのCDとして紹介されているエンヤのCD(『Watermark』)とHi-STANDARD(いわゆるハイスタ)のCD(紹介されてるアルバムは高かったからマキシシングルだけど)は買って聴いてみた。エンヤの方は、まあ名盤ですな。ハイスタの方は「ただやかましいだけじゃないパンク」(p28)には思えなかったなぁ。(それでも何だかんだ聴いた気がするけど。)
香水は、匂い系のものは好きでも香水を「男がするのは」とか「女性に混じって選んで買うのは」とか思ってたけど、奥菜恵が好きならそのイベントには付けていくべきでしょうと(安易にも)思って、頑張って足を踏み入れた。香水との付き合いはそれ以来のものだ。香水なんていずれにしても足を踏み入れてただろうけど、まあ、ガキだった自分に他人の視線に打ち克つ勇気(を発揮する機会)を与えてくれたことには感謝。
さて、思い出に触れて溢れてきた自分の感傷的な気持ちを満たしたところで、今見ると興味深い彼女の発言を引用していこう。
「 ★占い師さんの言葉
「あなたは結婚が遅い。まあ、30歳ですね」。これが占い師の人に見てもらうと必ず言われること。たまに、「早くても36歳」とか言われちゃったり(笑)。 (中略) それにしても私、いつか結婚できるのかなあ。 」(p70)
これ(つまり結婚したけど離婚した場合)は、占い師は当たってると言えるのか? 果たして2年後の再婚はあるのか?
「 ★10年後の自分
10年後の自分? 28歳かー。うわー、何してるんだろう。そうだなぁ、たぶん結婚してるとは思います。してたい、かな(笑)。でも、まだ子供はいないですね。仕事はどうしてるのかなあ。今のところ、まだ全然想像つかないです。 」(p70)
結婚して離婚して事務所辞めて告白本出して、なんて想像できるわけがない・・・。
「 ★尊敬する父親
怒るとすごく怖い父親。 (中略) だけど父親のことはとても尊敬してます。家族をすごく大切に思ってくれているし、怖いけど間違ったことは絶対に言わないのが父親。 」(p69)
ふむ。
時節柄、恋愛についての箇所は長くても引用しておきましょう。
「 私も恋愛ってほんとに大切だと思う。恋をしていろんな経験をすることで、いろんな自分が見えてきて、それがこの仕事にも生かされると思うし。恋愛って、やっぱり必要なことですよね。 」(p66)
「 私は、闘える人が好きです。人間として相手に負けたくないと思えるような人。そういう人とだったら、常に刺激を与え合いながら、それぞれお互いがいい方向に進んでいけると思うから。それから、束縛したりされたりっていうのは苦手。お互いに信じ合っていれば、「今日電話したらいなかったけど、何してたの?」なんて聞く必要はないですよね。相手を追い詰めるような恋は、私はしたくないって思います。 」(p66)
「 なんていろいろ言っちゃいましたけど、別に普通の恋愛でいいんです(笑)。大恋愛なんていうものじゃなくて、お互いが相手のことを信じて大切に思いやれる、そんな普通の恋がしたいです。 」(p66)
まあ、18歳のときの話とはいえ、真っすぐな普通の女の子ですな。こう語った後の実際の恋愛が、妥協や邪念の産物ではなく、このときの気持ちを実現させられるものであった(と信じられるものであった)ことだけは祈りたいところです。
これで予習(or 復習)は万全。あとは4月8日の告白本(自叙伝エッセー)発売日を心して待つのみ。
なんて、時流に合わせたことを書きつつも、この雑誌を久しぶりに読んで一番に思ったのは、奥菜恵が今どんなCDを聴いてて、どんなファッションにはまってて、どんな新しい趣味を見つけたのか、なんていう普通のことを知る機会さえここ数年の間はなかったなぁ、なんてことだったり。なんだか、同じ時を生きてる感じさえしないもんなぁ。