[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
神田時来組プロデュース 『 そして龍馬は殺された 』 ( 作・演出:泉堅太郎/出演:泉堅太郎、前田耕陽、IZAM、山田まりや、ほか/2007年6月14日~18日/@新宿シアターサンモール )
改めて、龍馬はかっこいいと思った。
坂本龍馬没後140周年記念として行われた公演。
龍馬が殺されるまでを笑いを交えながら描いている。
出てくるのは、龍馬の他に、中岡慎太郎、佐々木只三郎(見廻組)、桂小五郎、西郷隆盛、新撰組、お龍(龍馬の妻)など。
何より、龍馬が自由奔放に見えながらも筋の通った魅力的な人物に描けていて、話はおもしろかった。 ( もちろん、それは、実際の龍馬のキャラクターや人生がおもしろいことに大いに依っているわけだけど。)
ただ、それ以外の演出とか創作とかは笑えるところがちょくちょくある程度で、特に意匠を凝らしたところはなく、無難な作り。
主役である龍馬(泉堅太郎)の演技が悪くなかったから、周辺的な問題とも言えるけど、それでもストーリー上、大きく扱われる登場人物で演技がきつい人が多かった。
佐々木只三郎役の前田耕陽は、民衆が「♪ええじゃないか ♪ええじゃないか」とバカ騒ぎをしている中、一人精神的に病んで何かに取り憑かれたかのように龍馬を殺しに行くという最大の見せ場のシーンでの演技が、軽かった。
桂小五郎役のIZAMは、もう全てが時代劇というより近未来劇っぽかった。( あえて言うまでもないかもしれないけど。)
西郷隆盛役の誰かは、典型的なイメージ通りの西郷ドンをかなり無理して演じようとしているのが見え見えで、宴会で西郷ドンのものまねをやってる人みたいだった。
それから、これは時代劇をやる人たちなら何とかすべきだったと思うけど、時代劇の最大の見せ場の1つである殺陣のシーンが、舞台が狭いがためにあまり迫力を感じさせなかった。そればかりか、逆に、たくさんの人が暴れ回るから舞台の狭苦しさを感じさせるシーンになってしまっていた。
あと、今回、今まで舞台を観てきた中でも初めて感じたのだけど、音楽が芝居とずれていてミスマッチだった。真剣なシーンも軽くノリのいい音楽っていうのはさすがに・・・。
まあ、これだけ肝心なところでの減点があれば、普通はただの駄作と片付けてしまうところだけど、時代劇は完全なエンターテイメントだし、そのメイン中のメインがしっかりおもしろくできていたから、一刀両断せずにいてもいいと思う。
とにかく第一の感想は、龍馬、かっこいいなぁ、だったから。
どうでもいいことだけど、自分は、『すみれ September Love』がいつ流れるか待ってたんだけど、最後まで流れることはなかった。( そういう期待を抱かせるほどIZAMがIZAMのままだったからこそ、だけど。)