by ST25
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藤原敬之 『日本人はなぜ株で損するのか?』 (文春新書、2011年)
5000億円ものファンドマネージャーが自らの投資哲学や情報処理法などを語っている本。
実際に実践している新聞記事の整理法や株価を分析する視点など、具体的な方法がいろいろと紹介されている。ただ、大学で行われた講義が元ということもあって、それぞれが大まかな紹介に留まっているきらいはある。
また、学問や教養の重要性やおもしろさを随所で説いていて、筆者が感銘を受けたり影響を受けた様々な学者が所々で登場する。シュンペーター、アダム・スミス、ハイエク、岩井克人、小林秀雄、網野善彦、丸山眞男など。
自分は投資をやらない人間だけど、そんな部外者からするとどうしても株式運用もギャンブル的な要素が大きく、ファンドの運用も運という要素が大きいように思えてしまう。しかし、成功したファンド・マネージャーもそれなりに個人の哲学があり、それに基づいていることは垣間見れた。
とはいえ、筆者が開陳している様々な手法や視点がそこまで普遍的で有用なものだと確定できるほど説得的ではなかった。
「敏腕トレーダー」とかカッコよさ気で憧れるけど、果たしてどこまで当人の実力によるものなのだろうか。
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