by ST25
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大江健三郎 『読む人間』 (集英社文庫、2011年)
大江健三郎がこれまでの人生で実践してきた読書の仕方とそれを執筆につなげる仕方について語った講演を書籍化したもの。
大江健三郎の落ち着いた語り口と相俟って、人生を読書にかけてきた悠々自適な(もちろん実際はそんなことないだろうけど)人生を感じ取れる。
「2年(だっけ?)で一人の作家を集中的に読む」といった長期的な読書なんてものができたら、じっくり自分というものを成熟させていけるのだろうなぁと思う。けれど、現実の時間的制約の中では実践困難であり、どうしても「効率的な読書術」的なものに魅かれてしまう。
そんなわけで、ちょっと別世界を眺めるような感覚で読んだ。
取り上げられている本自体は、これまでの各種エッセイや小説の中やらで見たことのあるものが多い。渡辺一夫、ダンテ、ブレイク、サイードといった。
マルカム・ラウリーの『火山の下』が出てきてた。積ん読中だけど読んでみたくなった。
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