by ST25
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
春山昇華 『サブプライム問題とは何か――アメリカ帝国の終焉』 (宝島社新書、2007年)
サブプラムローン問題の説明として評判の良い本。
サブプライムローン問題の仕組みを多面的に説き明かしていて分かりやすかった。
これまで、アメリカの景気の一時的なマイナス要因だと思ってこの問題のニュースをほとんど気に留めてなかったけど、それでも問題の大枠は分かったように思う。
不満な点は、日本の金融機関等も含めてサブプライム関連債券を買っていた投資家側の実態が分からない点、時事問題を解説する本の“お決まり”として付けられてる最終章の「今後の予測」の分析がナイーブな点。
それで、サブプライム問題の主な要因は、アメリカ人の消費・借金文化、住宅バブル、バブル時に特有の楽観的見通しに基づく住宅を担保にした金貸し、金貸しと回収を分離してしまう債権の証券化、無責任にとどまらず証券会社と癒着してたかもしれないトリプルAを乱発した格付け会社、そして、世界的な金余りを背景にその債券を買っていた投資家。
もちろん、この他にも、相当緩い住宅優遇税制、悪徳サラ金のような非合法的金貸しの横行、銀行の自己資本規制遵守のための資産のオフバランス欲求、金融当局の対策の遅れなどの要因もある。
思ったこと。
バブル怖し。情報弱者(一般市民)は投資なんかしない方が良い。(証券優遇税制廃止すべき。地道に働け。)
PR
この記事にコメントする