[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
上杉隆 『ジャーナリズム崩壊』 (幻冬社新書、2008年)
「ジャーナリズム」という観点から、記者クラブを中心に、日本のマスコミの醜態を記している本。
大・爆・笑。 電車の中では読めなかった。
この本は、是非とも翻訳して世界中の人たちに読んでもらうべきだ。なんせ、おもしろいから。
それで、読んで考え至った結論。
つまるところ、日本のマスコミは、「マスコミは第4の権力として何より権力監視の役割を果たすべきだ」という前提を共有していないのだ!
だから、日本のマスコミに「ジャーナリズム」という観点からの批判が聞き入れられないのは当然なのだ。
日本のマスコミは、新聞もテレビも「通信社」にすぎないのだ。(そして、一部(?)は「政府広報」なのだ・・・。)
そして、問題が深いのは、国民の側もそれを当然のことだと思い込んでしまっていることだ。
試しに、国民に新聞・テレビ(報道)の役割が何かを聞いてみるといい。きっと、「ニュースを伝えてくれること」、「わかりやすくニュースを伝えてくれること」という回答が大半を占めるから。
ダメだこりゃ。
ということで、日本のマスコミにジャーナリズムを期待することを完全に放棄させ、もう笑うしかないことを決心させてくれる、そんな一冊。
マスコミが少しでもジャーナリズムとして自己認識してることを言い出したら、全力で笑ってあげましょう。(もう罵るのもめんどうだ。)
そんなわけで、タイトルの『ジャーナリズム崩壊』は誤っている。そもそも日本に「ジャーナリズム」なんてないのだから「崩壊」のしようがない。