by ST25
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水野和敏 『プロジェクトGT-R 常識はずれの仕事術』 (双葉新書、2013年)
見た目だけでなく中身のある世界レベルのスーパーカーを作るには、固定観念や組織の論理に囚われないようにしなければならない。責任者である著者は、スタッフや下請けに具体的な理想像を思い描かせ、妥協を許さず、地道に製作を指揮している。
そして、その困難な指揮を執る上で著者の様々な経験に基づく確固たる信念が大きな役割を果たしている。
正直なところ、読み物としては大きな感動も刺激もない。(停滞気味の自動車会社には得るところはありそうな気はするけれど。)
とはいえ、ここまで実力にこだわり、見かけ倒しではない実力を持ち合わせている日本産スーパーカーは稀有であり、いかにしてその車が誕生したのかは興味がわくところであり、読んでおいて損はない。
それにしても、こういう中身のある車は、やはり組織の論理が強いところでは誕生せず、一人のカリスマ的リーダーなくしては生まれてこないということなのだろうか。そういうリーダーがいるかどうかは偶然に任せるしかない。そう思うと少し暗い気持ちになる。
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