by ST25
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原田マハ 『モダン』 (文春文庫、2018年)
世界のモダンアートの最先端を舞台にしているため、全編を通して都会的で洗練された印象が漂っている。とはいえ、ちょっと幻想的な話やちょっと心温まるような話もあり、その味付けが無機的な感じを与えない。
登場する絵画は、アンドリュー・ワイエス「クリスティーナの世界」、ピカソ「アヴィニョンの娘たち」など。
初めて原田マハの小説を読んだけれど、いろいろと人を惹きつけるモノや題材を描いているなと感じた。今回の小説であれば、憧れを抱く大都会ニューヨーク、高等な教養的な領域である美術、かっこよく働く女性といったものだ。憧れるけれど行ったことないとか、知っていて語れたらかっこいいなとか、心の中で密かに思っているものを描いているのだ。そのため、ちょっとその憧れていたものに触れられたような気持ちにしてくれる。
他の作品も読んでみたくなった。そして、今後、ちょっとおしゃれな気分や高尚な気分になりたいときに手に取ろうと思った。
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