by ST25
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重松清 『見張り塔からずっと』 (新潮文庫、1999年)
どこにでもよくいる、弱さゆえに周りに迷惑をかけてしまう人たちのために、つらい状況に追い詰められながら生きている人たちを描いた3つの中篇。
マンションの中でのけ者にされる、自然好きで人のいいサラリーマン一家。 息子を幼くして亡くし精神的に参ってしまっている妻を持つ夫。 マザコン夫に苦しむ人のいい若奥さん。
人の弱さ、醜さ。 ひたすら耐えなくてはならない境遇で生活し続けなければならない悲しみと孤独と虚しさ。
劇的な悲劇とは違う、日常の日の目を浴びない辛さが、リアルで孤独で悲しみを誘う。
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