by ST25
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酒井邦秀 『どうして英語が使えない?』 (ちくま学芸文庫、1996年)
日本の英語教育や英和辞典は日本語と英語との違いを無視し、英語を強引に日本語に引き付けすぎていると批判し、(いわゆる「母語干渉」を排して、)英語を英語のまま理解するべきことを主張している。
筆者の物言いはやや過激なきらいがあって、日本人にイギリス人/アメリカ人になるべきだと言ってるみたいで無理があるところもあるけど、まったくもって正論だと思う。
それから、日本語と英語の違いに関しては具体例がたくさん書かれていて、異文化理解もできて、読み物としてもおもしろい。
そして、英語ができるのではないかという希望を持たせ、多読への挑戦をとてもそそる。
ただ、筆者の主張する方法論については、日本の英語教育的な緻密な文法理解の上にこそ「英語のシャワー」とか多読が可能なのであって、文法の理解なしでは多読も不可能なのではないかと、つい、どうしても、自分の経験を絶対化して思ってしまうのだけど、どうなのだろう。
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