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 東野圭吾 『レイクサイド(文春文庫、2006年)


 4組の親子が参加する中学受験のための勉強合宿で起こった殺人事件を描いたミステリー小説。

 トリックだけのミステリー。

 つまりは、アイディアだけが見せ所なミステリー。

 だとすると、300ページ弱のストーリーも冗長に思えてしまう。



 ところで、この本のAmazonのレビューがひどい。

 いわく「演劇的」、いわく「心情が描かれていない」・・・・。 しかし、これらは「解説」に書いてあることそのままだ。 それをあたかも自分が考えたみたいに平然と書くのはどうなんだろうか。

 あるいは、いわく「社会派」、いわく「現代的」・・・・。 しかし、社会的なことを描けばなんでもかんでも「社会派」になるわけではない。 というか、そもそも、人間を描く時点で全ての作品は「社会派」だとも言えるわけだ。 ということは、設定とか舞台とか表層だけを見て「社会派」とか言うべきではないのだ。


 ったく。

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