by ST25
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有川浩 『三匹のおっさん』 (文春文庫、2012年)
解決の方法を楽しむというよりは、個性的な登場人物たちの会話や行動を楽しむのがメイン。 この3人のおっさんたちは、必要なら手も出すといったおっさんらしい古い考えを持っていながら、ファッションに気を遣ったりという若い心も持ち合わせている。 それが説教がましくなりすぎず、厭味ったらしくなくていい。
主人公の孫である、まさに「今どきの若者」の存在によっても説教臭さは消されている。 そして、そんな現代っ子で敬語も使えないその孫が、女の子に対してはドギマギしていたりするあたりがまた絶妙なさじ加減でもある。
個人的には、この孫と育ちの良い女の子との微妙な距離感の恋物語が一番おもしろいポイントだった。
ありきたりと言えばありきたりではあるけれど、楽しく読める読み物だった。
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