by ST25
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新堂冬樹『ぼくだけの☆アイドル』 (光文社、2006年)
『あきおくんのユカイな日々』のタイトルで「小説宝石」に連載されたものの単行本化。27歳の昆虫屋に務めるアイドルオタクが主人公。
そんなわけで、9割方つまらないだろうと思いつつも、アイドルについて語るには一応ネタとして読んでおかないといけないかなあと思い、読んでみた。
うん、やっぱり、つまらなかった。
中学生が考えそうな単純なストーリー展開だし、主人公のキャラクター(設定)が恣意的に変わる。(※最初はアイドルが自分のことを絶対に好きだと勘違いするキャラなのに、その後アイドルが自分のことを好きだというのは思い込みだと自覚しているキャラになり、次には自分の中に現実的なAと空想的なBの二つのキャラがいるということになり、それ以降は、適当に二つのキャラが使い分けられる。)
それから、帯に「ファンタジック・ニート小説」との文句があるんだけど、主人公の彼は働いてるからニートではない。
さらに、帯には「中川翔子さん推薦」とのことで、しょこたんの推薦文が載っている。すなわち、「相手がアイドルでもアニメでも、好きなことには貪欲に!たった一度の「今」なんです。よく分かるからギザ応援したくなるお」と。
明らかにピントがずれている。この小説、主人公を応援するような話ではなく、本人はマジメなのに周りから見たら愚かしい主人公を笑う話でしょ。もちろん、しょこたん本人がこの小説を読んで書いたかどうかは怪しいけど。
そんなわけで、どこもかしこもいただけない本であった。
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