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 尾崎士郎 『人生劇場〈青春篇〉(新潮文庫、2000年)


 1933年に新聞に連載され、その後、川端康成の書評をきっかけにベストセラーになった小説。

 学生が大きな顔をして歩いていた時代の、バンカラ学生とその周辺の人たちの波乱万丈な生き方を描いている。

 その生き様は、勇ましくも無謀で義理と人情に流されすぎて暑苦しくも爽やかである。

 この「青春篇」では、主人公の青成瓢吉よりも、侠客・吉良常や青成の同級・夏村大蔵の方がいいキャラをしていて目立っている。

 ちなみに、その熱血漢・夏村大蔵はこんなことも言っていたのであります。

女のことでくよくよするやつに天下はとれんぞ! (p299)

 

――女にほれられるようなやつに天下はとれんぞ、おれを見ろ! 女にほれられたことが一ぺんでもあるか? (p301)



 この小説は、確かに、最後まで飽きることなく読み通せるだけの物語上のおもしろさはあるのだけれど、「大小説」(川端康成)とか「大河教養小説」(関川夏央)とか言うほどではない。 今となっては、かつての時代を味わう以上の意味はない。

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