by ST25
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小川洋子 『博士の本棚』 (新潮文庫、2010年)
『博士の愛した数式』の著者が、本や生活などについて書いたエッセーを集めたもの。
ところどころに「さすが作家」と思わせる華麗な表現も散見されるけれど、内容自体はそれほど刺激的なものではない。つまり、エッセーや書評の成否を決する視点の独創性や鋭さはそれほどではない。ただ、著者のファンであれば著者の普段の生活なんかも書かれていて楽しめるかもしれない。
とはいえ、この本をきっけけに興味を持った本もあって、一冊は、宿命な人格により深い自己嫌悪に陥り、深い底から出発へと向かうらしい、ケイニン『宮殿泥棒』。もう一冊は、美しい日本語で何の無理もなく異世界へと連れて行ってくれるらしい、梨木香歩『家守奇譚』。おもしろそう。
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