by ST25
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奥田英朗 『純平、考え直せ』 (光文社、2011年)
21歳のヤクザ、純平がヒットマンに選ばれ、その実行まで3日間自由な時間を与えられる。その間、様々な人に会い、色々なドタバタ劇が繰り広げられる。
ヤクザだけど実直で若者らしい主人公とか、年老いてから家族も捨ててグレ始めたマイペースな元大学教授のじいさんとか、良いキャラな登場人物が出てきたり、3日間の話なのに痛快で愉快なことがぎっしり詰まっていたり、いかにも奥田英朗らしい小説。
だけど、これまでの他の作品と比べると、笑えるところも少ないし、話の展開もそれほど意外性がない。
また、ネットの掲示板で純平のネタで盛り上がる人たちが出てくるのだけど、使われてる言葉がいちいち一般向けに分かりやすい言葉になっていて、2ちゃんの勢いとか雰囲気が全然出てない。(「スレ」を「スレッド」、「ネトウヨ」を「ネット右翼」とか。)
そんなわけで、奥田英朗の小説としてはあまり面白くない小説。
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