by ST25
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中原昌也 『マリ&フィフィの虐殺ソングブック』 (河出文庫、2000年)
意味だの教訓だの結末だの現実だの論理だのとは無縁なところで作品をつむぐポストモダン小説。 12本の超短篇を収録している。
次元というか、世界というか、を次々飛び越えて行って、パタリ、と終わる小説の爽快さと無意味さ( あるいは自由さ )よ。
ただ、この手の、支離滅裂な(、それでいてそれだけに止まらないところを持ち合わせている )小説群は、すでに色々存在していて( ウィリアム・バロウズやキャシー・アッカーなど )、特段目新しいということはない。 (中原昌也もポストモダン小説の書き手としてはそこそこセンスはあるにしても。)
未だ人に知られていない、気の利いたユーモラスな話。人々は無意識のうちに、そういった物を求めている筈だ。
その時、ピンキーが急ブレーキをかけたせいで、文庫本と同じように俺の体も勢いよく車内から外へと飛び出た。
バイバイ。
(p87、p118より)
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