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 ウィリアム・シェイクスピア 『オセロー(福田恒存訳/新潮文庫、1973年)
 
 
 妬みを持ったイアーゴーのデマ(妻が不倫?)を聞いた高潔な黒人将軍オセローが嫉妬を生じさせ破滅に至る物語。四大悲劇の一つ。

 ありもしない話に心を動かされ悲劇に至ってしまうというのはいかにもシェイクスピアらしいやり口。“心(人間)の弱さ”という人類普遍の真理を感じさせる。あるいは、“言葉の強さ”と言ってもいいかもしれない。

 でも、この『オセロー』は、シェイクスピアの他の有名作品に比べると話が深まっていかない印象を受けた。

 人物の中での葛藤があまりないからかもしれない。

 オセローは、イアーゴーにデマを言われた後は全く妻を信じることなく破滅へと突き進んでいく。

 この単線性が話を浅いものにしてしまっているようだ。

 もともと話のシンプルさはシェイクスピアの戯曲の特徴の一つではあるけれど、それでもここまでシンプルだとさすがに軽すぎるようだ。

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