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 田原総一朗 『巨大な落日――大蔵官僚、敗走の八百五十日(文藝春秋、1998年)
 
 
 金融ビッグバン前後(1996~98年くらい)の大蔵省の「敗走」の状況をインタビューを中心に描いたもの。

 該当する出来事としては、日銀法改正、外為法改正、金融ビッグバン、住専問題、大蔵省キャリア官僚の過剰接待(ノーパンしゃぶしゃぶ)など。登場する人物としては、塩崎恭久、水野清、橋本龍太郎、与謝野馨、榊原英資、長野証券局長など。

 前々回取り上げた戸矢哲朗『金融ビッグバンの政治経済学』がこの本をしばしば参考にしていて興味を持ち、ブックオフで105円で購入した。

 この本は、大蔵バッシングの熱の覚め遣らぬ内に取材し、書いているだけに、当時の雰囲気を知るにはいい。

 ただ、そんなわけで、この本では鋭い分析を提示したりはしていない。

 そんなこの本でおもしろかった(funnyの方)のが二箇所。

 一つ目がこれ。

ノーパンしゃぶしゃぶの接待を受けたあるキャリア官僚に聞くと、「一見の価値があると言われて、つい・・・。(中略)」とひたすら恐縮していた。(p204)

 
 
 二つ目はこれ。ちなみに、答えているのは匿名の大蔵官僚。

――世論なんてしょっちゅう間違っている。ご存知でしょう。
 「だけど、そういうことを言えば、大蔵省は傲慢だと、バカバカ叩かれるわけです。もう叩かれ過ぎて、本当にニヒルになっている。ニヒルですよ。」(p226)

 
 
 なんとも幼さがかわいらしい。

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