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 山形浩生 『要するに(河出文庫、2008年)
 
 
 会社員で評論家で翻訳家な山形浩生の雑文集。(大抵の文章は著者のウェブサイトで読める。)

 一応かつての単行本が基になってはいるけど、色々入れ替えたり並べ替えたりされてるから、単行本版に比べると大分まとまりのある構成になっている。

 扱われてるテーマは、社会・経済関係が多い。言われてる内容は、基本的な知識(であるべきもの)や真っ当な物事の見方(であるべきもの)を分かりやすく説明してるものが多い。( 例えば、「会社って何?」、「株価が変動する仕組みって?」、「新聞を読む意味って何?」、「少年犯罪者の顔写真って見てどうするの?」、「マイクロファイナンスって何?」。)

 もちろん、それ以外にも、ファイナンスの理論を社会や日常生活に応用したオリジナルな議論を展開しているものもある。

 けど、やはり、基本的には教科書的な部類に属する内容が多い。(教科書には絶対に書いてない内容であっても。) それは、タイトルを見ても、帯の宣伝文句社会人になる前に読んでごらん。を見ても分かる。

 個人的には、同じ著者の第一弾雑文集である『新教養主義宣言』(河出文庫)の方が、(文学系が多いという内容の違いはあるけど、)著者の主張が全面に出ていて、しかも書評として書かれたものが多く収録されていて次に繋がるものが多くて、好き。

 ちなみに、文庫用に、本文中で“超人”として登場している稲葉振一郎が「解説」を書いている。けど、大した解説もしないで自説(しかも仮説)を披露していて、“超人”の片鱗も見られず、(期待していただけに)がっかりする。

 と、あまり浮かないことばかり書いてきたけど、テレビや新聞からの情報で(自己)満足してる社会人なら、読んで得るところ大であること請け合い。

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