by ST25
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真野俊樹 『入門 医療経済学』 (中公新書、2006年)
医療関係者に向けて書かれた(ような感じの)医療経済学の入門書。
前半で経済学の基礎や理論を紹介し、後半で医療に関する問題や論点の紹介を経済学的に(?)行っている。
紹介される経済学の理論や概念は、需要と供給、市場の失敗、外部性といった初歩的なものから、厚生経済学、制度派経済学、ゲーム理論、組織の経済学まで実に幅広い。
というか、広げすぎたがための問題点がいろいろと出てしまっている気がする。個々の説明が短すぎるとか、医療の問題に応用しきれていないとか。医療関係者という経済学の全くの初心者向けに書かれたのなら、もっと絞るべきだったと思わずにはいられない。
後半の具体的な医療の問題に関する記述は、「(医療経済学って)こんなもんなのかなぁ」という感じがしてしまった。巷で社会問題の議論として普通に行われている医療や福祉の議論と大差ないような印象だったから。
そんなわけで、経済学入門と医療問題入門という感じの内容なわけで、自分には特に目新しさはなかった。
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