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東京を舞台に繰り広げられる“人と人とのつながり”をめぐる様々な人間模様を、オムニバス形式で描いている。
いくつかある話の中でも中心的な話において展開されるメッセージは、“ダイヤモンドもゴミになれば、カップラーメンもダイヤモンドになる。そして、それに気付くことが大切。”というもの。
このメッセージが、両親が離婚しそうな女子高生が東京の様々な人間模様を見て回る中で発見されていく。
しかしながら、この舞台の見所は、“全体”ではなく、個性的なキャラクターがたくさん登場する“個々の話”である。
その中でも話のおもしろさが飛び抜けていたのが、渋谷センター街での話とメルヘンな奥さんとその夫との食卓風景。
両方ともおもしろかったけど、特に、夫婦の食卓風景におけるメルヘンな奥さんの演技は、「おもしろい!」だけではなくて、「すごい!」とまで感じた。
その奥さんは、現実的なこと冷酷なことをも(メルヘンな)顔色一つ変えずに軽く言ってのける不思議系なキャラクターである。
こういうキャラクターが出てきたとき、それが素なのか演技なのか、騙されないように注視するのがアイドルファンの習性だ。
そんなわけで、かなり注意深く観察していたけれど、全く隙、ほころびがなかった。
すなわち、聞いたことのない横文字がいっぱい出てくる長い台詞を言うのに、普通は台詞にばかり気を取られて油断してしまいそうなものだけど、メルヘンな表情・雰囲気を全く変わることなく保てていた。
夫に現実的で冷酷な言葉を発するところでも同様に、全く微動だにせずメルヘンな表情・雰囲気を保てていた。
それはもちろん、台詞が言い終わったときも、歩いたり動作をしたりするときも、完璧にメルヘンな若い奥さんだった。
メルヘンな役をここまで演じきれる役者およびアイドルは他にはいないと言っても過言ではないと思う。
この役者が舞台で別の役を演じるとどうなるのかは見たことがないから一般的な評価はできないけれど、それにしても、ストーリー・脚本の内容とは別に、自分がここまで純粋に演技だけを取り上げて感心するのも珍しい。
そして、それが自分が応援している塙花澄さんだというのが嬉しい。
さて、今回、終演後に初めて塙さんにお会いした。
まず、客席を歩いている姿が、大袈裟な表現ではなく本当に、ふわふわ飛んでる蝶々みたいだった。
そして、容姿・雰囲気が、これまた大袈裟な表現ではなく本当に、お人形さんみたいだった。
だけど、これまた大袈裟な表現ではなく本当に、テクティさは全く感じられなかった。