by ST25
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サイモン・シン 『暗号解読(上)』 (青木薫訳/新潮文庫、2007年)
超おもしろい本『フェルマーの最終定理』(新潮文庫)の著者が、古代ギリシャ以来の暗号(解読)の歴史をそこに伴っていた物語とともに活き活きと描き出している本の文庫版上巻。
上巻では、初歩的な暗号の構造と、初期の素朴な暗号から一段ずつ複雑になっていき、第二次大戦頃の機械化されてその複雑さを一挙に増した暗号までの歴史が語られている。
複雑で難しい暗号の仕組みを分かりやすく説明しながら、暗号にまつわる引き込まれるようなエピソードが入れられていて、相変わらず楽しい科学の読み物になっている。
ただ、時代とともに複雑になっていく暗号の解読法の発見のされ方が、色々なところに存在している“パターンの抽出”ということで、毎回似通っているように思えて、もうお腹いっぱい、という感じがする。最新の暗号はちょっと気になるところだけど、まあ、「下巻はいいや」という気持ち。
同じ著者なら、それよりは、古本屋で購入済みの『ビッグバン宇宙論(上・下)』(新潮社)を文庫化される前に読み終えておきたい(けど・・・)。
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