by ST25
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
重松清 『青い鳥』 (新潮文庫、2010年)
吃音もちで上手く言いたいことが伝えられないけれど、その分、大切なことしか言わない国語の先生・村内先生が登場する8編の物語。
様々な欠点をもつ孤独な中学生のそばに寄り添いその境遇や気持ちを理解することで、中学生の心の中の固く閉ざされた壁をとっぱらう。 あるいは、吃音という大きなハンデを背負い、不器用ながら自信を持って振る舞い、国語の教師をしているその姿が、気を張り虚勢を張った中学生に安心感を与える。
いや、もう、重松清は、すごい。 本当によくわかってる。 人間の心情、弱さ、醜さといったものを。
完敗。
PR
この記事にコメントする