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 宗田理 『ぼくらの奇跡の七日間(ポプラ社、2008年)


 名作『ぼくらの七日間戦争』に始まる「ぼくら」シリーズの最新作。

 登場人物たちを一新させ、新たな中学生たちによる新たな物語の始まり。(ほんの一部、旧作を思い起こさせる人が出てくるけど。)

 しかしながら、著者の力の衰えは更に加速している。

 内容はスカスカだし、話が重複してたり、話にまとまりがなかったり、話が完結してなかったり、完成度も相当低い。

 最初期の作品のパワーや独創性がないのは言わずもがなだけど、それが如実に表れてしまっていた近作の『ぼくらの第二次七日間戦争グランド・フィナーレ』(徳間文庫)とか『再生教師』(同)と比べても、さらに格段につまらなくなっている。

 魔法使いとか謎の病気とか(ご都合主義で)ファンタジックな道具を使わざるを得なかったのも、著者の力の衰えを端的に表している。


 引き際とかその状態にあった創作とかを著者に助言するものはいないのだろうか。

 「ぼくら」シリーズが好きでこれを読んだ子供ががっかりすることが一番悲しい気がする。

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