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中川翔子 『しょこたん☆ぶろぐ2』 (ゴマブックス、2006年)
1日100万近くのアクセス数を誇るしょこたん☆ぶろぐの書籍化第2弾。
構成は第1弾とほとんど同じ。大量の記事を、“アニメ”とか“ペット”とか“イラスト”とか“メポ”とか項目ごとにまとめている。
つまり、良いとこどり。しょこたんの脳ミソのエッセンスだけが詰まっている。
ネットが見れない人、毎日チェックするのは面倒だと思っている人、しょこたんの世界で時たま楽しみたい・癒されたいと思っている人が買って読むにはとても便利。
ちなみに、特別企画は「100問100答」、「グラビア」と、ほぼ前回と同じだけど、小明による裏話(「ブログ本ジャック」)は(分量が少ないけど)新しくて面白い。
それで、改めて読んでみて感じるのは、やっぱり、しょこたんの脳ミソというのは、常識とか論理とかに縛られてなくて本当に自由でしなやか、ということ。読むと頭が柔らかくなる。
ただ、確かに前回の本のときとはしょこたんの興味や言葉使いが変わっているとはいえ、やや“飽き”を感じてしまった。
でも、「発売3日で10万部」売れたらしいから、世間的には“飽き”の感覚はまだないらしい。
ところで、優勝が決まった日本シリーズ第5戦の視聴率が昨日発表された。
「 関東地区の瞬間最高視聴率は、ヒルマン監督が胴上げされた午後9時34分で43・5%だった。 」(読売新聞)
とのこと。
なんで、新庄涙の最終打席でも、試合終了の瞬間でも、新庄の胴上げでもなく、「ヒルマン監督の胴上げ」が瞬間最高視聴率なのだろうか?
毎回思うんだけど、“瞬間最高視聴率”って、いつもワンテンポずれてる。
「世間の波」というのは、(実際の盛り上がりから)ワンテンポずれるものらしい。
重要だからもう一度。
「世間の波」というのは、(実際の盛り上がりから)ワンテンポずれるものらしい。
しょこたんの話に戻る。
面白かったから「しょこたん☆ぶろぐ」の人気が出て、ブログ本1が出たのが去年の10月。
その後、しょこたんは、ブログでの人気からテレビやCMなどの引っ張りだこになる。
と同時に、かなりのハードスケジュールになり、一日の更新数の減少に顕著なように、ブログの勢いが衰える。
そんな中発売されたブログ本2は、「発売3日で10万部」の売り上げを記録した。
ここで疑問が一つ。
すでに「ブログの勢いが衰えている」にもかかわらず、「ブログ本2が売れた」のはなぜか?
――それは、「ワンテンポ遅れてやってくる“世間の波”」(ここで言えば、「テレビなどによる知名度上昇」)の効果による。
つまり、ブログの盛り上がりからワンテンポ遅れてやってきた「世間の波」(=「テレビなどによる知名度上昇」)が売り上げを伸ばしたのであり、今のブログの面白さとは関係がない、ということ。
さっきの日本シリーズの話に当てはめると分かりやすい。
「試合の盛り上がり」は「ブログの盛り上がり」になり、「瞬間最高視聴率を記録したヒルマン監督の胴上げ」は「(テレビなどによる知名度上昇による)3日で10万部を記録したブログ本2の売り上げ」になる。
つまり、良い場面は終わってるのに最高視聴率を記録した。面白くなくなってるのにかなりの売り上げを記録した、と。
ということは、さらに考えを進めると、不吉だけど、(遅れてやってくるものである)世間の波に乗っただけのブログ本2の売り上げは、しょこたんの衰退の始まり、あるいは、すでにしょこたんの衰退が始まっていること、を表している。
思えば、ブログで知名度を上げながら、ブログの勢いが衰えているしょこたん。かといって、テレビなどでブログの話題から離れて独自の地位を築けていないしょこたん。
落ちぶれない理由が見つからない。
ただ、これは、あくまで「このままいけば」という前提で考えた場合のこと。
ブログの勢いが復活したり、テレビなどで独自の地位を築けたりすれば、結末は変わってくる。
ファンクラブ・イベントを男性ファンと女性ファンとで分けて行うような心遣いを見せる事務所なだけに、うまいことやるかもしれない。