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 シェイクスピア 『新訳 ハムレット(河合祥一郎訳/角川文庫、2003年)
 
 
 「生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ」で有名な言わずと知れた名作の新訳。

新訳にあたって、最もこだわったのは、台詞のリズムと響きである。原文の意味だけを日本語に置き換えるのではなく、シェイクスピアが意図した劇的効果が反映された翻訳にしたかった。韻文のリズム、散文の勢い、言葉遊びや、芝居がかった劇中劇の台詞など、それぞれの台詞が持つ命を生かしたかった。 (p220)

 と言うとおり、原文をかなり柔軟に日本語に置き換えている。その結果、話自体のおもしろさがより際立つようになっていると思う。

 原文の忠実な理解とか格調高い表現とかも大事だとは思うけど、やっぱり、話をおもしろいと思えることが全ての始まりにないと発展していかない。だから、この新訳はハムレット入門に最適。
 
 
 シェイクスピアはいろいろな解釈が可能なところが魅力とも言われるけど、自分がもっとも中心的なテーマだと思うのは、青春。

 (恋愛に限らず、)理想と現実、子供と大人、といった若いがゆえの葛藤が、「生と死」という極端な二者択一になってしまい、悲劇に至る。

 こう考えると、ハムレット役は若い役者が良い。15歳から20歳くらいの。

 自分が唯一観たハムレットは市川染五郎。今回取り上げている新訳は野村萬斉のハムレットへの訳し下ろし。

 うーん・・・。

 専門家の間でハムレットが何歳くらいと思われているのか知らないし、他に誰がハムレットを演じてきたのかも知らないし、若い役者の技量の問題もあるのだろうけど、大の大人に「生きるか、死ぬか」とか真剣に言われても引いてしまう。 

 周りの悪役みたいな大人たちとか、ハムレットの友人たちも、そんな若くてエネルギーに溢れているハムレットの方が間違いなく引き立つし。

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