by ST25
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ジョージ・オーウェル 『1984年』 (高橋和久訳/ハヤカワepi文庫、2009年)
言わずと知れた1949年に発表された傑作の新訳版。
全体主義が支配する空想の世界を、SFチックな巧妙なアイディアを組み込みながら緻密にリアリティをもって描いている。
物語全体としても魅力的であるし、個々の記述も哲学的洞察に満ちていて、小説の隅々まで楽しめる。 こういうのを完成度の高い読み応えのある傑作というのだろうと感じる。
突き詰めると個人にとっての自由の本質とはどこにあるのか、そして、その自由の欠如と幸福との矛盾しない関係、等々、興味深い問いを投げかけてくる、刺激に満ちた小説でもある。
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