by ST25
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ガブリエル・ガルシア=マルケス 『予告された殺人の記録』 (野谷文昭訳/新潮文庫、1997年)
コロンビア生まれのノーベル賞作家・ガルシア=マルケスによる中篇。
町をあげての祝祭の翌朝、田舎の町全体を巻き込みながら起こった殺人事件を、そこに関わるあらゆる人たちの様子をバラバラに組み上げながら包括的に描きあげている。
ブリューゲルの絵( 『謝肉祭と四旬節の喧嘩』、『子供たちの遊戯』とか )のような民衆たちの雑然とした様子を、決して長くないページ数によってはっきりと思い描かせてくれる。
その構成力に感心した。
そして、なんとなく、読後、郷愁とか儚さが残った。
PR
この記事にコメントする