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 真渕勝 『大蔵省はなぜ追いつめられたのか(中公新書、1997年)
 
 
 最近取り上げた戸矢および田原の本と同じ対象、すなわち、1996~97年頃の大蔵省、日銀改革を扱っている本。

 大蔵省からの金融検査・監督部門の分離、大蔵省からの日銀の独立性の確保という、大蔵省にとって「敗北」に終わった出来事の過程を、当時行われた議論の詳細を中心に追っている。

 
 
 「大蔵省はなぜ追いつめられたのか?」という問いに対する答えとして著者は、第一に、自民党という大蔵省の庇護者の力が弱まったこと、そして、第二に、何より、大蔵省自身の誤った認識に基づく行動の結果として味方を失い敵を作っていったことを挙げている。

 著者によると、自民党と大蔵省の関係は、戦後以来、「ライバル」、「パートナー」と来て、自民党が下野を経験した1993年以降は「ネイバー(隣人)」となったされる。基本的な制度は変わらないのに、果たして関係が逆転したりするのだろうか? 根源的な関係はそのままで表面上に現れるものが変わっただけなのではないだろうか?
 
 
 
 それにしても、官僚にはなりたくないと心の底から感じる。この本に出てくる官僚が行っている仕事というのは、要は、「抵抗」だ。しかも、権力・権限は持っていない。権力を持たずに抵抗するとなると、必然的に、陰に陽にせせこましいことをせざるを得なくなるわけだ。もちろん、もっと創造的で前向きな仕事もあるのだろうけれど。

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