by ST25
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坂本敏夫 『死刑と無期懲役』 (ちくま新書、2010年)
刑務官だった著者が、刑務所や拘置所で経験した、死刑の執行や死刑囚との交流などを綴った本。
直に死刑囚たちと接してきた著者は、凶悪犯罪を犯した死刑囚たちが人間らしい側面を見せる場面にたくさん遭遇してきている。
世間から隔離されている中での、報道もされない、そんな現実の一側面を白日のもとにさらすことは、死刑制度を考える上での有益な材料の一つとして非常に意義がある。
もちろん、人間には二面性があり、その良い側面だけを見て死刑を云々するべきではないけれど。
思うに、死刑だけが犯罪者の更生を考慮せず、一般抑止力や被害者感情だけで人を扱わざるを得ない現実はバランスを失している。 更生しつつある人に対してあっ気なく刑を執行せざるを得ない現実は色々と考えさせられる。
人手やコストはかかるけれど、やはり終身刑を導入すべきだとは思う。
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