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 山田昌弘、白河桃子 『「婚活」時代(ディスカヴァー携書、2008年)


 「就活」(=就職活動)ならぬ「婚活」(=結婚活動)というキャッチーなタイトルでちょっと話題な本。

 amazonのレビューで多くの人が指摘してる通り(あるいは、それ以上に)、ひどい。

 特に自称「少子化ジャーナリスト」の白河桃子が書いてるところは、話に一貫性がなく支離滅裂。取り上げている事例も、自分の伝聞による特異なものばかりで、それを勝手に一般化したり、勝手な解釈をしたりで、目も当てられない。まるで『ホットドッグ・プレス』(wikipedia参照)を読んでるみたいだった。

 年収2倍の法則(女性が結婚相手の男性に自分の年収の2倍を望むこと)なんてものを持ち出して、結婚したくても結婚できない理由(結局100個くらい?出てきたような気がする)の1つに挙げているんだけど、これにしたって、そりゃ、「希望」ならみんな高くなるだろうよ、って感じ。

 「希望」と「最低条件」は全く違うし、「最低条件」にしたって、具体的な(結婚するかもしれない)相手がいない人に聞いたものなんか当てにならないだろう。実際、結婚前に思っていた通りの相手と結婚した人なんてどれだけいるというのだ。

 中大教授の山田昌弘も、こんな本に自分の名を冠して学者としての良心は痛まないのかという感じではあるけど、この人が書いてるところだってけっこうひどい。

 特に昔の話をするとき。

出会う人数が少ない時代は、たいていの異性がすてきに見えたものでした。ところが、今の子は、もう中学生くらいのときから、あっちの子がかわいいとか、こっちの子がかっこいいとかやっています (p53)


 いったい昔の人や社会に対してどんなイメージを持ってるんだ・・・。

昔は男性は狩るだけでした。自分は他の男性と比べてたいしたことがなくても、声をかければなんとかなりました。でも、今は違います。(p109)


 昔は、会社が「集団見合い」みたいな役割を果たしていて、さらに、地縁・血縁によるお見合いが多かったからみんな結婚できていたと、自分で言ってただろうに・・・。


 そんなわけで、読む価値のない本。

 そのくせ、ただの新書なのに1000円もするというダメ押しぶりで、まったく救いようがない。
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