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 パオロ・マッツァリーノ 『反社会学の不埒な研究報告(二見書房、2005年)
 
 
 知識人必読の書『反社会学講座』(イースト・プレス)の第二弾的な本。

 『反社会学講座』に比べて、おもしろさ、鋭さ、ともに3割減という印象。“笑えるけど爆笑には至れず”という感じ。過度に期待して読むと、むしろうっ憤がたまる。

 以前書いた『反社会学講座』の感想でも似たようなことは言ったような気がするけれど、“事実を突いて笑いを取る”というのがマッツァリーノのスタンス。しかも、事実を探るときに統計を使うなどまじめに行って、主張している人からするととてもまじめな言説を斬っていくから最高なのだ。したがって、近年のお笑い界でも流行のスタイルである“事実を突いて笑いを取る”という類型の中では、どの分野のどんな人をも寄せ付けない圧倒的なおもしろさを誇っている。

 というのがいかんなく発揮されていたのが『反社会学講座』であった。
 
 
 ちなみに、今回の本で一番笑ったのは、なにげに一番最初の「統計奇譚 前編・意識調査の闇」のオチだったかもしれない。
 
 
 当然だけど、本の感想というものは、基本的に本の内容を反映したものになる。

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