by ST25
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岩田規久男 『経済学を学ぶ』 (ちくま新書、1994年)
まとめて新書を片付ける【新書週間】の3冊目。
分かりやすい入門書を多産している経済学者による最も初歩的な経済学入門書。
経済学の基本的な概念を数式等を使わず文章によってごくごく自然に教えてくれる。経済学に全く触れたことのない人が一番最初に読むのに最適。
ただ、何が幹で何が枝葉か判別できない素人による戯言を言わせてもらうと、「比較優位」のところは、論証なしに「特化すれば生産性が上がる」と結論だけを強引に押し付けているようで、「これで良いのか」と疑問を感じた。
それから、「平成不況」の大きな原因の一つを、80年代後半に企業が投資しすぎて過剰供給・過剰な設備投資になったことによる「ストック調整」にしているのは、この本が書かれた時代(1994年)がもたらす制約だろう。(なぜなら、ストック調整に10年以上もかかるとは考えにくい。)
とはいえ、もちろん、この本が現在においても有効な好著であることに変わりはない。
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