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 読売新聞政治部『自民党を壊した男――小泉政権一五〇〇日の真実(新潮社、2005年)
 
 
 2004年1月から2005年1月まで読売新聞に連載された「政治の現場」に加筆・改題したもの。まとめて読むとおもしろさが増す。

 この本は、タイトルから想像されるような小泉首相に焦点を当てた本ではなく、扱われているのは、「自公融合」、「民主党」、「2004年参院選」、「新政策決定」など、小泉政権下の日本政治全般。

 小泉政権下の日本政治を象徴するような場面や出来事がほとんど全て(と思えるくらい)網羅されているから、この期間の日本政治の特徴を知りたければこの本一冊読めば足りる、というような本になっている。

 しかも、特徴的・象徴的な場面・出来事ばかり集めているから、読み物としてもおもしろい。マスコミの悪い癖である、自分たちの浅はかな主張を押し出すこともほとんどしていないし。

 珍しく、読売新聞政治部、グッド・ジョブ!
 
 
 具体的な内容ではおもしろい指摘・事実がたくさんあって、特に一つを取り上げて掘り下げたりはしないけど、一つ気になったことが。

 「第1章 自公融合」のところで、公明党の政権(※選挙ではなく政策)への影響力が強いという論調で書かれているけれど、本当なのだろうか?

 確かに、教育基本法の愛国心の規定みたいに個別の論点で見れば影響力を発揮していることはあるけれど、公明党の連立政権維持(=自民党)にとっての重要性からしたら見返りが少なく、影が薄いように思えるのだ。

 なんせ、イラクへの自衛隊派遣にしても、財界・金持ち優遇/低中所得層不遇政策にしても、公明党にとって肝心のところで自らの理念に反する行動を強いられているように思えるから。

 ただ、公明党が目指す(理念ではなく)“政策”というのが、地域振興券とか児童手当拡充とか、分かりやすいものばかりだから、自民党と深刻な対立にならないだけかもしれない。

 ちなみに、自民党が「公明党と離れて民主党と組む」という“脅し”をかけるみたいだが、さすがに、この“脅し”は(憲法改正問題以外では)“こけ脅し”に過ぎないだろう。

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