by ST25
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飯島勲 『小泉官邸秘録』 (日本経済新聞社、2006年)
小泉純一郎の昔からの秘書であり、小泉政権下では首席総理秘書官だった著者による回顧録。
小泉政権が終わったばかりの時期ということもあってか、暴露系の話はない。
とはいえ、さすがにインサイダー中のインサイダーによる本だけあって、そこそこおもしろい。
この人は、まさに根っからの「政治好き」な人間。
だから、地方分権とか年金改革とか具体的な政策の話をしているところは本当につまらないけど、政局の話、人事の話はおもしろい。
特に、政権および官邸の体制・布陣の話である「第1部」はおもしろい。
思ったことは二つ。
一。最終的に人事権を握っているということは重要。党の公認権、大臣の罷免権、上級公務員の任命権とか。
二。小泉内閣は当初から内閣と与党(自民党)とがディスコミュニケーション気味であって、郵政民営化問題で深刻な亀裂に至るのも必然であるように見える。
だけど、とにもかくにも、政務担当の総理秘書官としてこれだけ有能な人材はそんなにいないだろうし、天才的なセンスの持ち主である総理だったとはいえ、小泉政権の成功はこの秘書官のはたらきに依るところも大いにあったのだろうと推測される。
ただ、日テレへの言論弾圧事件に全く触れられていないのは残念だった。
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