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 今村都南雄 『官庁セクショナリズム(東京大学出版会、2006年)
 
 
 セクショナリズムを病理だとする単純な見方に対して異を唱え、色々な事例を取り上げながらセクショナリズムの多様な意味を明らかにしている本。

本書で、セクショナリズムの歴史過程、政治過程、そして組織過程について、それぞれ章を分けて考察したのは、何よりもセクショナリズムにかんする短絡的、一面的把握を拒もうとしたからである。セクショナリズムはすぐれて複合的な現象であり、短絡的、一面的に割りきってとらえることなどできはしない。ましてや、それを諸悪の根源であるかのように断定してすますことなど許されることではない。 (p210)

 とのことなのだけど、そもそも(著者が敵と見なす)「セクショナリズムを諸悪の根源」とまで考えている人(や本)はどれだけ存在するのだろうか。

 それに、この本はセクショナリズム一般について論じているけれど、おそらく、セクショナリズムを批判する人も、何でもかんでもセクショナリズムはダメと言っているのではなく、個々の状況を想定してダメと言っているのではないのだろうか。 (この点では、セクショナリズムにもダメなところはあると言っている著者と同じだ。)

 だけど、この本では、論駁対象とする具体的な「相手」について言及されていないし、取り上げられている事例も全てが「セクショナリズムの典型」とされている事例というわけではないから、結局、読んでいても空疎な感じで、新しさ、おもしろさを感じることができなかった。
 
 
 そんなわけで、これといって特に異論反論等、言いたいことはない。

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